月平均所定労働時間の計算
年間休日数と1日の所定労働時間から、月平均所定労働時間を計算します。残業代の基礎となる1時間あたりの賃金を求めるのに必要な数値です。
計算結果
- 月平均所定労働時間
- 163時間20分 割増賃金の基礎単価の計算に使います
- 月平均(10進)
- 163.33 時間
- 年間所定労働日数
- 245 日
- 年間所定労働時間
- 1960時間
- 週40時間の年間換算(参考値)
- 2085時間43分 365日 ÷ 7 × 40時間。法令上の年間上限ではありません
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計算式
年間休日数と1日の所定労働時間から、月平均所定労働時間を計算します。
年間所定労働日数 = 365日 − 年間休日数
年間所定労働時間 = 年間所定労働日数 × 1日の所定労働時間
月平均所定労働時間 = 年間所定労働時間 ÷ 12
なぜ「月平均」なのか
月によって日数が異なるため、月ごとの所定労働時間もばらつきます。 そのままでは残業代の単価が月によって変わってしまうため、 年間で均した「月平均」を用いるのが一般的です。
法定労働時間との関係
労働基準法32条が定めているのは、1日8時間・1週40時間です。 年間の総枠という形の定めはありません。
週40時間を1年ぶんに換算すると、次の値になります。
365日 ÷ 7日 × 40時間 ≒ 2085.7時間
この値は目安として使えますが、法令上の年間上限ではありません。 適法かどうかは1日8時間・1週40時間で判断します。 週ごとの配分によっては、この換算値を下回っていても特定の週が40時間を超えていることがあり、 その逆もあります。
年を平均して週40時間に収める考え方は、1年単位の変形労働時間制 (労働基準法32条の4)を採る場合の話で、すべての事業場に共通する基準ではありません。
このツールは換算値を上回っているときに注意を表示しますが、 それは違法という意味ではありません。 1日8時間・1週40時間の状況と、 変形労働時間制や36協定の適用をご確認ください。
なぜ月ではなく年から求めるのか
月ごとの日数の違いをならすため、必ず年間から求めて12で割ります。 2月が短いからといって2月の基礎時給が高くなる、ということは起きません。
月単位で「その月の所定労働時間」を分母にすると、 同じ残業1時間でも2月と3月で割増賃金の単価が変わってしまいます。 年から求めれば、どの月も同じ単価になります。
計算してみる
年間休日125日、1日の所定労働時間7時間45分の会社の場合です。
| 計算 | 結果 | |
|---|---|---|
| 年間所定労働日数 | 365 − 125 | 240日 |
| 年間所定労働時間 | 240 × 7.75 | 1,860時間 |
| 月平均所定労働時間 | 1,860 ÷ 12 | 155時間 |
基礎となる月給が31万円なら、基礎時給は 310,000 ÷ 155 = 2,000円です。 この金額が残業代の計算の出発点になります。
年間休日105日という目安の出どころ
1日8時間勤務で毎週均等に働く場合、週40時間の年間換算に収めるには 年間の所定労働時間をおよそ2,085時間以内にする必要があります。
2,085時間 ÷ 8時間 ≒ 260日 → 365 − 260 = 105日
つまり1日8時間で毎週均等に働く場合、年間休日105日あたりが分かれ目になります。 求人票の年間休日が105日を切っている場合、 1日の所定労働時間が8時間より短いか、変形労働時間制を採っているかのどちらかが多いはずです。
1日7時間45分なら、年間休日は約96日まで下げられる計算になります。
変形労働時間制の場合
1か月単位や1年単位の変形労働時間制を採っている場合、 週によって所定労働時間が変わりますが、基礎時給の計算に使うのは年間平均です。 繁忙期に所定が長くなっても、その月だけ基礎時給が下がることはありません。
年間の総枠は、1年単位の変形労働時間制であれば
40時間 × 年間の暦日数 ÷ 7 で計算します(365日なら約2,085時間)。
分母として使う場面
- 残業代の基礎時給を出す(この時間数が分母になる)
- 求人票の月給を時給に換算して他社と比べる
- 就業規則を作るときに、年間休日を何日にするか逆算する
月給から時給への換算にも使えます
求人票の月給を他社と比べるとき、月給の額だけを見ると所定労働時間の差が隠れます。 年間休日120日と年間休日105日では、同じ月給でも時給換算で1割以上変わります。 ここで出した月平均所定労働時間を 月給から基礎時給を求める計算に入れると、 時給ベースでそろえて比較できます。
よくある質問
- 月によって日数が違うのに、なぜ「月平均」を使うのですか。
- 残業代の基礎時給を月ごとに変えると、同じ1時間の残業でも2月と3月で単価が変わってしまうためです。労働基準法施行規則19条は、月給制の場合の基礎時給を「月における所定労働時間数」で割ると定めており、月ごとに所定労働時間が違う場合は**1年間を平均した時間数**を使います。年間を通じて単価が一定になるので、給与計算も検算も安定します。
- 年間休日が何日だと法定労働時間を超えますか。
- **年間休日の日数だけでは決まりません。** 法定は1日8時間・週40時間で、判断するのは各週です。年間の総枠という定めはありません。目安として、1日8時間勤務で毎週均等に働く場合、年間の所定労働日数が261日を超えると週40時間の年間換算(年約2,085時間)を上回るため、年間休日105日前後が分かれ目になります。ただしこれは**毎週の配分が均等な場合の目安**です。週によって日数が違えば、年間休日が105日以上でも特定の週が40時間を超えることがありますし、変形労働時間制を採っていれば週40時間を超える週があっても違法とは限りません。このツールが出すのは年間換算の参考値で、適法かどうかの判定ではありません。
- うるう年で結果は変わりますか。
- 変わります。365日と366日では年間の暦日数が1日違うため、年間所定労働日数を暦から求める場合に差が出ます。ただし多くの会社は年間カレンダーを先に決めて所定労働日数を固定するため、実務では暦年のうるう年よりも**その会社のカレンダー上の休日数**が効きます。このツールは入力された年間休日数から計算するので、自社のカレンダーの数字を入れてください。
計算の根拠
このツールが計算に使っている法令の数値と、その原典を最後に確認した日です。 期限を過ぎたものは公開前の検査で分かるようにしてあります。
- 法定労働時間(1日8時間・週40時間) 労働基準法32条 原典を確認した日:
条文と資料の原典はこちらです。
法令の条文そのものを載せているのではなく、計算に必要な部分を実装しています。 個別の事情への当てはめは、労働基準監督署または社会保険労務士へご確認ください。
この計算の背景
- 月給が最低賃金を下回っていないか確かめる方法
最低賃金は時給で定められています。月給制の場合にどう換算して比較するのか、比較から除外される手当は何かを整理します。
- 月平均所定労働時間の求め方|なぜ残業代の計算に必要なのか
月給制の残業代を計算するには月平均所定労働時間が必要です。年間休日からの求め方と、この数字が残業代の単価を左右する理由を解説します。
- 拘束時間・実労働時間・所定労働時間・法定労働時間の違い
勤怠でよく出てくる4つの「時間」の関係を整理します。この区別ができると、残業代がどこから発生するのかが分かるようになります。
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